アメリカインターン:ニュース

アメリカと日本のインターンシップの違いとは

2022年9月28日

著者:大川彰一(留学ソムリエ®代表取締役)


大学生が参加するインターンシップは、大きく分けて海外インターンシップと日本のインターンシップの2種類があります。

どちらも就職活動に有利という点では似ていますが、実は内容は大きく異なります。
グローバルな就活を考えている学生はどちらに参加すべきなのでしょうか。
もしくは2つとも参加すべきなのでしょうか。

今回は、アメリカと日本のインターンシップの違いについて、またどちらに参加するべきかについても解説していきましょう。

日本のインターンシップは1日から

まずは両者の違いから見ていきましょう。
最も分かりやすい違いは参加期間です。

日本経済団体連合会(経団連)では、元々インターンシップの最低日数要件を「5日以上」としていましたが、2017年以降は1日から認めることに変更しました。それにより、1dayインターンシップが一気に増加したのです。

1dayインターンシップの種類は主に次のようなものがあります。

  • 企業見学タイプ
  • 会社説明会タイプ
  • ワークショップタイプ

1日という短い期間であることを活かして、学生の視点からは「参加のしやすさ」「スケジューリングのしやすさ」「企業との接点を持ちやすい」などのメリットが挙げられます。

一方、企業側のメリットとしては、「多くの大学生との接点を持つことができる」「優秀な学生を獲得する足がかりになる」「企業側の負担が少ない」などの利点が考えられます。

実は、このタイプのインターンシップは日本だけに見られる特徴で、海外インターンシップの場合は、一般的に参加期間が3ヶ月間以上のものが多いです。

次に海外インターンシップの期間について見ていきましょう。

海外インターンシップの基本の期間は3ヶ月間

例えばアメリカでの実践型インターンシップを例に見ていくと、インターンシップを始めて最初の90日間は試用期間で、その後正式に採用というパターンが一般的です。

先に3ヶ月以上のものが多いとお話したのはこのことが元になっています。

ただ、日本人の学生が海外インターンシップに参加できる期間は、大学の学事スケジュールの兼ね合いがあるため、実際のところは2週間〜6週間が最も多い期間となります。
自分が参加する際の期間は目的によって決めると良いでしょう。

例えば、なるべくリーズナブルに短く濃くビジネスの経験値を上げたいということであれば、2週間の短期のビジネス研修型インターンシップが向いています。
ファシリテーターの元で海外ビジネスの基礎を体感するような内容のものが多いのが特徴です。
また個人参加というより、チームやグループで取り組むような内容が多くなります。

海外ビジネスの現場感を経験したいということであれば、4週間くらいの実践型の海外インターンシップが最初のインターンシップとしては適しています。

4週間という短期間では、深いレベルまでの業務内容に至ることは、あまりないのですが、業務の流れの把握やベーシックなスキルであれば学ぶ機会も十分あります。

また経験やスキルを積みたいということであれば、できれば3ヶ月間〜1年間くらいの中長期の実践型インターンシップに参加することをお勧めします。

ある程度の長い期間、海外で働くことにより、同僚との信頼関係を構築することができたり、プロジェクトの担当者に抜擢されたりと、本来のインターンシップの意味合いに近いようなリアルな経験を積むことができるのです。

次に両者の大きな違いは、その内容です。

海外での仕事は自分で作り出すもの

日本のインターンシップは、1dayインターンシップに象徴されるように、予め決められた内容をセミナーで説明したり、グループでのワークショップをしたりと、研修や説明会の側面があります。

一方、海外インターンシップの方は、ポジションに配属された後はスーパーバイザーの監督の下、基本的に自ら学び取り組んでいくスタイルです。

このことを知らずに現場で就業を開始してしまうと、
「あれ、誰も仕事のことを教えてくれない」
「みんな忙しそうだし、聞きにくい。。」

とだんだんネガティブ思考になり、仕事上の悪循環に陥ってしまいます。

アメリカなどの海外ビジネスの現場では、「仕事は自分で作り出すもの」という考え方があります。日本のように最初に研修がしっかりあって、その後OJTに移行するというスタイルではなく、いきなり「〜をやって」と言われるのが当たり前だと考えておいてください。
(ただし、日系企業だともう少し日本スタイルに近い場合もあります)

そこで大切なのが、上司から仕事の指示をされる際、最後に「Any questions?」と聞かれることが多いのですが、そこでどんどん質問することです。いったん、その場面が終わってしまうと、今度は少し聞きにくい雰囲気になってしまうため、その場はたとえ質問が浮かばなくても、指示内容を確認するとか自分の言葉に置き換えて理解に落とし込む作業が重要となります。

次に言われた作業を進めていくと、更なる質問が出てきたり、今後の方向性に迷うことがあります。その際には、まずは自分で調べられることは調べてみるということが大切です。

その過程を経てから聞くことで新しい提案が出てきたりするので、次回質問する際には、その提案(Proposal)も出しつつ一緒に聞くと、よりクリエイティブな印象を与えることができるのです。

最後に、社内でのインターン生の立ち位置の違いです。

海外ではインターン生も会議で意見を求められる

日本でのインターンシップというと、インターン生と言ってもやはり社内でも「大学生」「採用される側」という暗黙の認識があるようです。

ですので、たとえば商談の際にインターン生が意見を出したり、プロジェクト会議の中で意見を求められることもあまりないと思います。

一方、海外インターンシップの方は、インターン生でもその能力次第で社外との簡単なメールのやり取りを依頼されたり、電話応対をしたり、ミーティングで発言を求められることもしばしばあります。

特にIT系の企業などでは、若いことは価値がある(斬新なアイデアを出したり、クリエイティブである)と見られることも多く、そう言った意味でインターン生のアイデアや意見も興味を持ってくれるのです。

社会に出る前に、チャレンジングなタスクに挑戦し経験を積むことができるのが、海外インターンシップの魅力なのです。

やるなら日本、海外どっちのインターンシップ?

では、結局どちらのインターンシップに参加すると良いのでしょうか。
私がお勧めしたいのは、日本のインターンシップ、海外インターンシップ、どちらも参加するというもの。

一番の理由は、日本と海外のビジネスカルチャーの違いを体感することができるからです。
どちらのスタイルがいいとか悪いではなくて、お互いのカルチャーを尊重するのが、グローバルに活躍する資質として大切です。

インターンシップに参加できるのは、学生時代の特権でもあります。
将来の自分の適性を見極めたり、スキルを積んだり、経験を積むことのできるまたとない機会、ぜひ前向きに挑戦してみてください。


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